2010年6月30日水曜日

時代をメクルめく [ゆめみたか]

出来事が多くてパタパタしていたある日の夕刻に原宿でドキュメンタリー映画の試写会がありました。
伊勢真一監督の[ゆめみたか]は、1935年生まれの田川律(たがわりつ)というヘンなおじさんの飄々の日々を淡々と記録しています。鼻歌のリズムで世の中を闊歩する田川律はこの三十年怒ったことがないそうです。仲間たちにワイルドな手料理をふるまい、せっせと毛糸の編み物をし、舞台監督の仕事もズンズンこなします。どういうイキサツだかわかりませんが、小さなライブハウスや野外ステージで熱唱するのですが大胆な素人っぷりです。どういう人たちだかわかりませんが、観客は無性に喜んでいます。60年代ヒッピーの思想が未だに残響しているようだ、というようなことを田川律は呟きます。社会を茶化した替え歌もプンプン飛び出します。田川律は世代による時代感覚の違いを気にしているようでした。伊勢真一監督は1949年生まれです。映画の感想を書いているボクは1960年生まれです。世代の時代感覚が角突き合わせます。ゴチゴチとぶつかったりカッシと抱き合ったりします。映画体験は面白いものです。ピンクのセーターを着てよく笑うヘンなおじさんのお気楽生活風景を観せてもらってボクは元気になりました。元気は世代と時代を超えるのです。世代による時代感覚の違いなんて、あまり気にしなくてイイよ、ということを、この映画は語ってくれていたようです。
映画を見終わって、原宿から南青山までテケテケ歩いて、パートナーと落ち合って夕食。ピザとカルボナーラを食べました。蜂蜜をかけて食べるピザでした。

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