2010年6月27日日曜日

☆に願いを [下妻物語]

[下妻物語](2004年公開)のような爽快な映画がニッポンにはあります。タランティーノやロバート・ロドリゲスは痛快だけど残酷です。
農村風景の中で若者の性格と生活を描く手法は、かえって都市を意識してしまって尻つぼみになりがちなのですが、[下妻物語]は最後まで力強く疾走しました。特に深田恭子の加速度は宇宙の法則の自由落下です。土屋アンナは燃える太陽として終始コロナを放出し続けました。一直線の畦道が彼女たちの行く末を暗示しているのならば遠くの山並みが微笑みを湛えています。両親や家族が社会的失敗者だとしても多少の嫌悪で許してあげましょう。
今のニッポンには退廃を慈しむ気配があります。ロココの心かもしれません。
ボクは、花壇に雑草を植えて丹念に育てるような普通の人たちがみんなシアワセになってほしいと真剣に願っています。

0 件のコメント:

コメントを投稿